【神奈川県川崎市】マーケット巡りと川崎球場

川崎市は人口150万人を有する政令指定都市です。田園都市線や小田急線などが走る山手側はベッドタウンとして。一方、東海道線や京急線などが走る沿岸部は高度経済成長を支えた重工業地帯として発展しました。隣町に住み毎週末訪れているにも関わらず、あまり沿岸部には用事がなかったので、今回は今も残る高度経済成長を支えた「昭和の匂い」を求め散策しました。
都内から国道1号線(通称第二京浜)を通り多摩川を渡ると小向という地域に入ります。東芝の小向事業所や、川崎競馬場の厩舎などがあります。
県営住宅前に古びた店舗が並びます。
銭湯前のスタンドコーナー。煙突が銭湯です。
小向と言えば小向マーケット。
毎日が運動会です。よく調べていませんが、既に無い国の国旗がありそう。
達筆な木製看板が並びます。屋根に守られて風化はしていません。でもほとんどシャッターが閉まっています。
昭和28年頃にオープンしたようで、65年あまりの時を刻んでいます。高度経済成長期前の雰囲気がそのまま動態保存されています。
続いて訪れたのが川崎大師にほど近い昭和マーケット。
失礼ながらポキンと折れないかと不安になる作りが雰囲気を高めます。
バイクと自転車を置いていく不届者には困ります。
メインストリートはこんな感じ。小向マーケットと同様、採光が取られ不気味な暗さはありません。
さりげないものに歴史を知るヒントがあります。川崎市は1971年(昭和46年)に政令指定都市となり「区」が誕生しました。お店の住所が川崎市昭和と区の表記がないので、少なくともそれ以前から掲げられているものでしょう。
妙なハイグレード感が昭和の匂い。
裏手にもお店がチラホラ。衣料品のアカカンバン。京成立石の呑んべ横丁近くにもアカカンバンという古い看板が残ります。関係あるのでしょうか。

ついでに川崎球場跡に足を運びました。照明灯が当時のままです。ここは、かつて大洋ホエールズ(現在の横浜DeNAベイスターズ)とロッテオリオンズ(現在の千葉ロッテマリーンズ)の本拠地でした。ちなみに私は大阪府出身なのにもう四半世紀近くロッテファンです。
2週間前に川崎の高津区でこんな格好で草野球をしておりました。昭和臭すぎて格好のヤジの対象となります。話が逸れました。
川崎球場は平成12年3月に野球場としての役目を終え、スタンドなどが撤去されました。最後の試合が横浜対千葉ロッテのオープン戦。球場の狭さ手伝ってホームラン連発だった記憶が蘇ります。モニュメントに川崎球場の懐かしい書体がチラリ。
現在は富士通スタジアム川崎としてアメフトなどに使用されています。輪郭がかつてここが野球場であったことを彷彿とさせます。芝生席がバックネット裏。メインスタンドが一塁側、バックスタンドが三塁側。
センターバックスクリーンの微かな面影。

【訪れた場所】
神奈川県川崎市
【アクセス】
小向マーケット  市バス他 小向停留所
昭和マーケット  京急大師線    東門前駅
川崎球場跡    JR 京急 川崎駅  

2018.1訪問

オノエマチカドー

旅や出張は訪れる地のトレンドを知る絶好の機会です。一方で、かつて栄えた中心市街地や商店街、旧街道などを訪ねると、どこか懐かしい時空を超えた不思議な出会いがあります。オノエマチカドーは「新しいを追う」のではなく、街角で見つけた「昭和」や「平成前半」など古き匂いがするモノ・空間を真空パックしお届けするブログです。