【大阪府堺市①】阪堺線と紀州街道沿いに見つけた懐かしさ

 人口約83万人を誇る政令指定都市「堺」の名は摂津・河内・和泉の国の「さかい」にあることに由来します。日本最大の前方後円墳「仁徳天皇陵」があることでも有名です。


    私の実家が南海高野線沿線にあるため「堺に行く」=「堺東」を指し、南海線ならびに阪堺線方面とは無縁であったため今回はそちらを探索することにしました。

 

    まずは高野線堺東駅から。

(上)西口  (下)東口   同じ駅とは思えない雰囲気。


東口はホームまで木造の回廊が続きます。

東口と言えばミミハナノドイソノ。カタカタが美しい。

一方、西口は目の前に堺銀座通りのアーケードが見えます。面構えは記憶の限り30年以上前から変わっていません。

メインストリートと脇道。脇道は昭和の匂いがします。


堺東映シネマ(2010年に閉館)

1989年に一度だけ妹と来た記憶。

商店街を抜け、しばらく散策をするとなつかしい金露酒造の広告が入った住居表示板を発見。堺が発祥で昭和40年頃に灘へ拠点を移すも阪神淡路大震災で廃業に。

山之口商店街。与謝野晶子が生まれ育った場所に一番近い商店街として堺市や羽衣国際大学などと連携し活性化を進める。エントランスがおしゃれ。

そんな山之口商店街の中に、かつて存在したコンビニエンス風スーパー「Kマート」を発見。(本部が平成7年に倒産)昭和40年代にはボランタリーチェーンながら当時300店規模の勢力を誇った模様。山之口バザールでござーる。

阪堺電気軌道(通称阪堺線)の宿院駅から昭和30年代生まれのレトロなチンチン電車に乗り御陵前へ。1日600円で乗り放題です。

阪堺線は御陵前駅から専用軌道に入り、紀州街道も細い旧街道の様相を呈します。湊西地区には歴史地図も掲げられています。

1997年のなみはや国体のキャラクター「モッピー」が健在。

懐かしい電電公社も健在。マンホール以外ではすっかり見なくなったこのマーク。どこか営団地下鉄のそれに似ていて好きです。

電電公社は1985年(昭和60年)に民営化されNTTになったので少なくとも30年以上掲出され続けているのでしょう。「この」を「此の」と書くところと古い電話をモチーフにしたキャラクターがいとよろし。


続いてカラフルな面構えの商店に誘われるまま石津駅で下車。

東京の中野区で「若さあふれるカワムラ自転車」の看板を見かけたことがありますが、カワムラが漢字なのでもっと古いものかもしれません。(いつ頃かは不明)


デイリーヤマザキでないヤマザキのお店。ヤマダさんがやるヤマザキ。だからヤマザキヤマダ。微妙にフォントが違うけど似せている。

500円玉が使えないナショナル乾電池自販機が現役なのが嬉しい。

続いて船尾駅。廃業した酒屋さんの窓ガラスにズームイン!
左上から   懐かしのアサヒスタイニー・サントリー  パピプペンギン (1983年頃  松田聖子 SWEET MEMORIESを使ったCMを鮮明に覚えている)・ファンタオレンヂ   オレンジじゃなくオレンヂなとこらがポイント・サントリータコハイ 妹がぬいぐるみを持っていた。
その他、堺で出会ったモノ・空間。

【訪れた場所】
大阪府堺市
【アクセス】
阪堺電気軌道   御陵前駅、石津駅、船尾駅

2017.12訪問

オノエマチカドー

旅や出張は訪れる地のトレンドを知る絶好の機会です。一方で、かつて栄えた中心市街地や商店街、旧街道などを訪ねると、どこか懐かしい時空を超えた不思議な出会いがあります。オノエマチカドーは「新しいを追う」のではなく、街角で見つけた「昭和」や「平成前半」など古き匂いがするモノ・空間を真空パックしお届けするブログです。